今回はうつ病で仕事ができなくなり休職。
そして結果的には退職になってしまった場合の公的手続きを解説します。
それと厚生労働省のページの「みんなのメンタルヘルス」はうつ病になってしまった場合に使えるいろいろな経済的支援制度が載っていたりします↓
みんなのメンタルヘルス
うつ病の症状
うつ病の症状は人によって違います。
以下のような症状が2週間以上続いているなら「うつ病」の可能性が高いです。
- 1日中だるい
- 夜眠れないなどの睡眠障害
- 疲労感・倦怠感・めまい
- 食欲の減退
- 動悸・息苦しさ・口が渇く
- 意欲の低下・おっくう感
- 手と足から汗がいじょうにでる
- 抑うつ気分
- 不安・あせり
- 遠くへ行きたい・消えてしまいたい
- 興味または喜びの喪失
- 自分を責める
- 会話や本などの内容が頭に入ってこない
うつ病になった時の自分の症状を記載している記事。参考にしてください↓
うつ病の症状を記録!鬱病の人はこうなるらしい
うつ病と思われる症状が現れたら病院へ
うつ病と思われる症状が現れたら必ず心療内科または精神科で受診しましょう。
「傷病手当金」や退職後に失業保険をもらうには、医者の診断が必要になります。
もし会社でパワハラや長時間労働があり「うつ病」になったのなら、医師の診断書があれば、労災保険をもらえる可能性もあります。
とりあえず、病院で受診するのが初めの一歩です。
うつ病と診断されたら
うつ病と診断されたら、仕事をしながら、通院して治療するか、仕事を休んで治療するか選択することになります。
医師からみて、病状が酷そうな場合は、1回目の診察で休職を進める場合もあるかもしれませんが、
ほとんどのケースは薬を処方してもらい、通院して治療することの方が多いでしょう。
うつ病は基本的には、仕事を休んで休養した方が早く治ると言われています。
理由は、うつ病を治すのに一番必要なことは「ストレスをなくして、休むこと」にあるからです。
ですが、経済的に不安という理由で、ほとんどの人は無理して働いてしまいます。
経済的に不安とだからと言う理由で仕事を休めないなら「傷病手当金」という制度を利用しましょう。
それとうつ病になったら「自立支援医療の申請」はしましょう。
医療費の自己負担が通常3割のところ1割になります。
詳しくは下の記事で紹介しています↓
傷病手当金
傷病手当金とは、業務上の過失以外で、病気や怪我をした場合に協会けんぽより、支払われる手当金です。
給料満額分もらえるわけではありませんが、給料の3/2支払われます。
もらえる期間は最長で1年6ヵ月。
休職中に退職してしまった場合にでも、条件さえ満たしていれば継続してもらえます。
しかも、失業保険の給付延長の手続きをしていれば、
退職後も、傷病手当金をもらい続け、働ける状態になったら、次は失業保険に切り替えてお金をもらう。
そのようにすることも可能です。
もし会社の方で休職させてもらえそうにないなら、
医師に「うつ病で労務ができる状態ではない」診断書を書いてもらい、会社に出して休みをもらえばいいと思います。
医師から「仕事を休んで休養してください」と言われなかったとしても、
自分の判断で「会社を休んでうつ病を治したい」と思うのであれば、
医師に相談して、「会社を休んでうつ病を治したい」と希望をだせば、ほとんどの医師は診断書を書いてくれると思います。
傷病手当金の詳しい申請方法はこちらの記事で↓
うつ病で仕事を休職・退職 傷病手当金の申請・書き方
会社の業務が原因でうつ病になった場合
もし会社でパワハラや長時間労働があり「うつ病」になったのなら、医師の診断書があれば、労災保険をもらえる可能性もあります。
1.対象疾病を発病していること
2.対象疾病の発病前おおむね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
3.業務以外の心理的負荷及び個体的要因により対象疾病を発病したときは認められないこと
引用元:厚生労働省
厚生労働省に書いてある「うつ病」が労災に認定される条件は上のとおりです。
傷病手当金に比べて支給金額が高いですし、もらえる期間が傷病手当金が最長1年半に対して、労災の場合は無期限ですので労災にはかなりのメリットもあるともいます。
労災が認定されるまでには、申請してから半年〜1年の時間がかかり、傷病手当金を受給しながら、労災の手続きを進めることもできますので、ほとんどの人はそうするようです。
ただ労災の申請をしても、4割程度しか認定はされないとのことです。
詳しくはネットで検索してみてください。
うつ病が治らない
傷病手当金の期間がすぎてもうつ病が治らない。
そんな場合は障害者年金という制度の利用も考えておいたほうがいいかもしれません。
障害等級が2級と認定された場合、月額最高で18万円程度の年金が支給されます。
条件は
・初診日に厚生年金に加入している
・うつ病と診断されて1年半以上経過している
・年金納付期間を2/3以上おさめている
・20歳以上65歳以下であること
です。
障害等級2級を認定されるのは、なかなか難しいみたいですが、
障害等級3級ならけっこうな確率で認定されるようです。
障害等級3級は月額5万円程度
ただし障害者年金は1人ぐらしの人にはなかなか支給が難しいという現状もあるようです。理由は障害者年金のもらえる条件として、「自分の身の回りのことが一人でできない」という項目があるからです。一人暮らしができているということは「日常生活に大きな支障なく一人暮らしできる生活力がある」とみなされてしまうから受給できなくなるようです。一人暮らしの人ほど家賃などいろいろお金がかかるのに、障害者年金が通らないという現状はなんだか矛盾しているような気もしました。自分は一人暮らしをしているので、たぶんこのままうつ病がよくならなくても障害者年金の受給はできないと思います。
まとめ
もし体調が悪くうつ病かなぁ〜と思ったら、
- 不眠などの体調があったら心療内科に行く
- うつ病と診断されたら働きながら治療、休職して治療するか選択
- 休職して治療する場合は傷病手当金をもらう
- 休職から退職になった場合は雇用保険の延長手続きをする
- 体調が戻ったら、雇用保険をもらう
- うつ病が治らないようなら、障害者年金の受給も考える
上のような流れで手続きしていきましょう。
うつ病はほんとうにつらい病気です。
ただし、手続きさえちゃんとやれば、経済的な不安は少しは解消されるはずです。
とにかく「うつ病になったら、身体を休めましょう」
医師の指示に従いながら、長い目を見て休養すれば必ず治るはずです。
アル中や薬物中毒と併発している場合は治りにくいそうですが、うつ病は9割程度は治る病気とされています。