
Z900RSオーナーなら誰もが一度は憧れる、ヨシムラの「手曲げストレートサイクロン Duplex Shooter」。
「やっぱりZには黒のワンピースマフラーが一番似合う。でも、車検対応の政府認証マフラーで本当に満足できる音や性能が手に入るのか?」と、購入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
実は私自身、実際にこのマフラーを装着してみて、**「見た目は最強にかっこいいけれど、音質に関しては意外な発見」**がありました。正直に言うと、低回転域の重低音は純正マフラーの方が響くシーンもあります。しかし、回転を上げた瞬間に響き渡るヨシムラ特有の甲高い鳴きは、他では味わえない快感です。
本記事では、楽天などのレビューだけでは分からない**「純正マフラーとのリアルな比較」や、実際に走り込んで感じた「音の変化」と「走行インプレ」**を忖度なしで詳しくお届けします。
あなたのZ900RSに、この「手曲げの芸術品」を奢る価値があるかどうか。この記事がその判断材料になれば幸いです。
伝説の復活!ヨシムラ手曲げストレートサイクロン「Duplex Shooter」の概要

カワサキZ900RSのカスタムシーンにおいて、これほどまでに「本命」と呼べるマフラーはないかもしれません。それが今回ご紹介する、ヨシムラの**「手曲げストレートサイクロン Duplex Shooter(型番:110-269-4840)」**です。
往年のZ1を彷彿とさせる美しい4-in-1の集合管スタイルを最新技術で再現したこのモデル。最大の特徴は、エキパイのすぐ後ろに配置されたサブサイレンサー「Duplex Shooter」です。これにより、厳しい音量規制をクリアしながら、空冷時代のストレート管のようなルックスと、現代の高性能バイクにふさわしいパワーを両立させています。
なぜZ900RSには「ヨシムラ」なのか?政府認証フルエキが選ばれる理由
Z900RSは現代のバイクですから、当然ながら厳しい騒音・排ガス規制の対象です。「昔ながらの直管がいいけれど、車検に通らないのは困る……」そんな欲張りな悩みを完璧に解決してくれるのが、ヨシムラの政府認証マフラーです。
信頼の「ヨシムラブランド」というだけでなく、JMCA認定を受けているため、大手を振って公道を走行でき、車検時も安心。しかも、単なる「静かなマフラー」ではなく、性能面でもしっかりとヨシムラのエッセンスが注ぎ込まれているからこそ、多くのオーナーに選ばれ続けているんです。
純正マフラーとの音質比較!低回転域の重低音と音圧の違いを正直レビュー
さて、ここからは気になる「音」について忖度なしでお話しします。まずエンジンをかけた瞬間ですが、意外にも「音の厚み」という点では純正マフラーに軍配が上がる気がしました。
純正マフラーは低回転域でドロドロとした力強い重低音が出るようにかなり作り込まれています。一方で、ヨシムラの手曲げサイクロンは、アイドリング付近では純正よりも少し「おとなしい」印象を受けるかもしれません。早朝の住宅街でも気を遣わずに済むという点ではメリットですが、低速での腹に響くような低音を期待していると、最初は少し拍子抜けする可能性があります。
高回転で化ける!4気筒らしい甲高い「ヨシムラサウンド」の快感
しかし、ひとたびスロットルを開ければ、世界は一変します。4,000回転を超えたあたりから、音の質がガラリと変わるんです。
低回転での大人しさが嘘のように、高回転域では4気筒らしい「カーン!」と突き抜けるような甲高いレーシングサウンドへと変化します。これが本当に気持ちいい!純正が「ドスの効いた低音」なら、ヨシムラは「キレのある高音」。回転を上げるほどに高揚感が増していくこの特性は、まさにヨシムラマジックと言えるでしょう。
低回転は純正が好み?実際に使って感じた「音の個性」とリアルな感想
個人的な正直な感想をまとめると、「低回転域は純正マフラーの方が音が好き」というのが本音です。街中をゆっくり流す時の重低音を楽しみたいなら、純正は非常に優秀です。
ですが、ワインディングや高速道路でアクセルを開けた時の「鳴き」は、やはりヨシムラが圧倒的に上。低回転の静かさと、高回転の官能的な鳴きのギャップを楽しむ。これこそが、大人のフルエキゾーストの楽しみ方なのかもしれません。
職人技の極み!4本のエキパイが描く「手曲げ」の曲線美と所有感
このマフラーを買う理由の半分は、この「見た目」にあると言っても過言ではありません。4本のエキパイが手作業で曲げられて並ぶ姿は、まさに芸術品。機械曲げには出せない、絶妙な曲線がフロント周りのボリューム感を高めてくれます。
ガレージにバイクを停めて、エキパイのラインを眺めながらコーヒーを飲む……。そんな贅沢な時間を味あわせてくれるのは、やはり「手曲げ」ならではの魔力です。
スチール製ならではの質感!耐熱ブラック塗装が引き締めるZ900RSの足元
素材にはあえてスチールを採用しています。チタンのような軽さや焼き色はありませんが、この「鉄」だからこそ出せる無骨な質感がZ900RSのネオレトロなスタイルには最高にマッチします。
耐熱ブラック塗装で仕上げられたマットな質感は、エンジン周りをグッと引き締め、マシンの密度感を高めてくれます。錆が心配な方もいるかもしれませんが、しっかりとした塗装が施されており、所有する満足度は非常に高いです。
見た目は文句なしの100点満点!ネオレトロにマッチする究極のデザイン
結論として、ルックスに関しては「文句なしの100点満点」です。純正の大きなサイレンサーがなくなることでリア周りがスッキリし、車体全体がよりシャープでレーシーな印象に。Z900RSをより「Zらしく」見せたいなら、このスタイル以上の選択肢はないと言いきれます。
サブサイレンサー「Duplex Shooter」がもたらす全域での出力特性
見た目だけではなく、中身も最新です。サブサイレンサー構造である「Duplex Shooter」は、排ガス規制をクリアするだけでなく、排気効率の最適化にも貢献しています。
フルエキに交換すると低速トルクが痩せがちですが、このマフラーは低速域の粘りをしっかり残しつつ、中高回転域の伸びをプラスしてくれます。全域でフラットかつ力強い加速を楽しめるのが特徴です。
純正比で大幅な軽量化を実現!取り回しや倒し込みで感じるスペック以上の恩恵
重量についても触れておかなければなりません。スチール製とはいえ、純正の重厚なマフラー一式に比べれば、フルエキ化による軽量化の恩恵は絶大です。
バイクを押し引きする際の軽さはもちろん、走行中の倒し込みや切り返しが驚くほど軽快になります。「マフラー一本でここまでハンドリングが変わるのか」と、走る楽しさが一段階アップすることを約束します。
街乗りから高速巡航まで!「性能のヨシムラ」を体感できる走行インプレ
実際に走らせてみると、低速でのギクシャク感が減り、非常に扱いやすい特性であることが分かります。高速道路での追い越し加速では、ヨシムラサウンドと共にグングンと車速が乗っていく感覚が非常に爽快。長距離ツーリングでも疲れにくく、それでいて刺激もある。まさに「公道走行の最適解」を目指したセッティングだと感じました。
良い口コミ:車検対応とは思えない音のキレ!見た目の高級感が別格
ネット上の口コミを見ても、満足度の高さが伺えます。
「政府認証マフラーなので静かかと思っていたが、回した時の音は最高!」
「手曲げの曲線が美しすぎて、これだけでご飯3杯いける」
といった、音のキレと造形美を絶賛する声が非常に多いです。
良い口コミ:全域でスムーズに吹け上がる!ヨシムラ製を選んで正解
また、性能面でも「エンジンの吹け上がりが軽くなった」「パワーグラフ以上に走りの軽快さを感じる」という評価が目立ちます。やはりヨシムラというブランドへの信頼感と、実際の性能の裏付けがユーザーの心を掴んでいるようです。
気になる口コミ:低音の厚みがもう少し欲しい?純正マフラーとの好みの分かれ道
一方で、私と同じように「低音の響き」については好みが分かれるようです。
「アイドリング時は意外と静か」「純正のような図太い低音を期待すると少し違うかも」という意見もチラホラ。ここは「重低音重視」か「高回転のキレ重視」か、どちらを優先するかで評価が分かれるポイントでしょう。
オイル交換・フィルター交換にも対応!メンテナンス性の高さも魅力
カスタムマフラーの中には、オイル交換のたびにマフラーを外さないといけない面倒な製品もありますが、そこはさすがヨシムラ。
このマフラーを装着したままで、オイル交換はもちろん、オイルフィルターの交換も可能です。DIYでメンテナンスをするオーナーにとっては、この設計の配慮は本当にありがたいですよね。
センタースタンド装着は可能?購入前にチェックすべき適合ポイント
ここは購入前に必ずチェックしておきたい、非常に重要なポイントです。
まず結論から言うと、ヨシムラの公式データでは**「センタースタンド:×(装着不可)」**とされています。このマフラーは、基本的にセンタースタンドを取り外して装着することを前提に設計されています。
「センタースタンドがないとチェーン掃除やメンテナンスが不便だな……」と感じる方も多いはず。実際、ネット上では「センタースタンドを付けたままにしている」というオーナーも見かけますが、これには少し注意が必要です。
純正マフラーにはスタンドを受け止めるストッパーがありますが、このヨシムラマフラー本体にはその「受け」がありません。そのため、そのままスタンドを残すとチェーンなどに干渉してしまいます。どうしても残したい場合は、カワサキ純正の**「センタースタンドストッパー(別売)」**を流用するなど、自己責任での加工・工夫が必要になります。
「ボルトオンでそのままセンタースタンドが使える」わけではないので、メンテナンス性を重視する方はこの点だけ納得した上で購入しましょう!
性能・音・見た目のトータルバランス!Z900RSにこのマフラーを勧める理由

ヨシムラの手曲げストレートサイクロンをトータルで見ると、音質には好みの差があるものの、ルックス・性能・品質・車検対応という全項目において、非常に高いレベルでバランスが取れています。
「純正の重低音は捨てがたいけれど、この見た目と高回転の鳴きを味わってしまうともう戻れない」というのが、多くの装着者が辿り着く結論です。
伝統をその手に。ヨシムラ手曲げサイクロンで最高のバイクライフを
バイクライフにおいて、マフラー交換は最も大きな感動を味わえるカスタムの一つです。ヨシムラの伝統が詰まった「手曲げ」の輝きをその手にすれば、あなたのZ900RSは文字通り「唯一無二の相棒」へと進化します。