「Z900RSは、果たして究極のオールマイティバイクなのか？」
発売以来、圧倒的な人気を誇るZ900RS。その洗練されたスタイルと4気筒の力強い走りに憧れて購入を検討する一方で、ネット上の**「近所迷惑」「後悔」「壊れやすい」**といったネガティブな検索ワードを目にして、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
私自身、実際にオーナーとして乗り込んでみた結果、確かに**「朝イチのアイドリング音の大きさ」に冷や汗をかいたり、「スムーズすぎて時につまらなく感じる」**といった、カタログスペックだけでは見えてこないリアルな欠点にも直面しました。
しかし、その不満を上回るほどの**「純正マフラーの官能的な音色」や、「一般道では4速までで事足りてしまう圧倒的な加速力」、そして「どこまでも走れそうな楽な乗車姿勢」**は、このバイクにしかない唯一無二の魅力です。
本記事では、忖度なしの徹底インプレッションをお届けします。気になる騒音問題から、後悔しやすい人の特徴、さらには不人気色の噂まで。良い面も悪い面もすべてさらけ出し、あなたがZ900RSを選んで本当に幸せになれるのか、その答えを導き出すお手伝いをします。
Z900RSを徹底インプレ！乗って分かった魅力と欠点を本音レビュー
カワサキが誇る現代の名車、Z900RS。レトロな外観に最新のスペックを詰め込んだこの一台は、多くのライダーを虜にしています。しかし、実際に所有してみると、カタログスペックだけでは分からない「光と影」が見えてきました。今回は、オーナーだからこそ語れる本音のインプレッションをお届けします。
Z900RSを実際に所有して分かった！走行性能と操作性インプレ
走り出した瞬間に感じるのは、圧倒的な「扱いやすさ」と「パワー」の共存です。948ccの水冷4気筒エンジンは、どの回転域からでも力強く加速してくれます。大型バイクらしい余裕がありつつも、車体がコンパクトにまとまっているため、ヒラヒラと軽快に曲がれるのが印象的です。
とにかく速い！一般道では4速までしか使わない圧倒的なトルク
Z900RSに乗っていて驚くのが、低中速トルクの太さです。信号待ちからの発進でも、少しスロットルを開けるだけでスッと前に出ます。正直なところ、一般道を法定速度で走っている分には、4速まであれば事足りてしまいます。5速、6速はもはや高速道路での巡航用「オーバードライブ」といった感覚。それほどまでに、常用域での加速力が凄まじいんです。
4気筒エンジンのスムーズな加速感と「単調でつまらない」と感じる瞬間
カワサキ伝統の並列4気筒エンジンは、驚くほどスムーズです。不快な振動が抑えられており、高回転まで淀みなく吹け上がるフィーリングは最高に気持ちいい。ただ、その優等生すぎる性格ゆえに、トコトコと走るツインエンジンのような「鼓動感」や「荒々しさ」を求める人には、少し単調でつまらなく感じてしまう場面があるかもしれません。
長距離ツーリングも余裕！アップライトな乗車姿勢がもたらす快適性
このバイクの大きな魅力が、無理のないライディングポジションです。ハンドル位置が適度に高く、上半身が起きるため、長時間乗っていても腰や首への負担が極めて少ないです。シートのクッション性も良く、1日300kmを超えるようなロングツーリングでも「まだ走れる！」と思わせてくれる快適性があります。
【近所迷惑？】朝イチのアイドリング音と排気音のリアルな悩み
【個人的感想】早朝の暖機運転は近所の目が気になるほどの音量
Z900RSの購入を考えている方が一番注意すべきは「音」です。特に冬場の冷間始動時、オートファストアイドルによって回転数が上がる際のアイドリング音はかなりの迫力。住宅街にお住まいの場合、朝6時にエンジンをかけるのは少し気が引けるレベルです。「近所迷惑になっていないかな…」と、毎回ヒヤヒヤしながらすぐに出発するのが日課になっています。
純正マフラーの音が良すぎる！ヨシムラ製と比較した音質の正解
カワサキが音響解析までして作り上げたと言われる純正マフラーは、社外品に変えるのが勿体ないほど良い音がします。特に4,000回転を超えたあたりからの咆哮は、まさに「直四」の醍醐味。一方で、社外のヨシムラ製マフラー（手曲ストレートサイクロン Duplex Shooterなど）は、見た目こそ最強にカッコいいのですが、音量規制の関係もあり、音質だけで言えば「純正のままが一番バランスが良い」と感じる人も多いようです。
住宅街のオーナーが実践しているマフラー音対策と配慮
私は騒音対策として、エンジンをかけたらすぐにローギアに入れて発進し、住宅街を抜けるまでは極力回転数を上げないようにしています。また、自宅から少し離れた広い通りまで押していってから始動するオーナーさんも多いと聞きます。この「音」との付き合い方が、Z900RSを所有する上でのマナーと言えるかもしれません。
Z900RSを購入して後悔する人の特徴と「壊れやすい」噂の真相
ネットで囁かれる「壊れやすい」不具合の噂をメカニカルに検証
「カワサキは壊れやすい」という昔からのイメージがありますが、Z900RSに関しては非常に信頼性が高いバイクです。最新の設計で作られているため、大きなメカトラブルはほとんど聞きません。ただし、電子制御が多用されている分、バッテリーの電圧管理にはシビアな面があります。
スピードと刺激を求めすぎると後悔する？このバイクが向かない人の共通点
このバイクで後悔する可能性があるのは、「超高速域でのスポーツ走行」や「強烈な個性」を第一に求める人です。ネイキッドゆえに高速道路での風圧は凄まじく、SS（スーパースポーツ）のような空力性能はありません。また、あまりにも完成度が高すぎるため、バイク特有の「扱いにくさ」を愛する人には物足りない可能性があります。
カワサキ車特有の持病やオイル漏れなど、実際のトラブル事例を調査
ネットの口コミを調べると、初期モデルの一部で「シフトの入りが渋い」という声や「冷却水（クーラント）の微漏れ」といった報告が稀にあります。しかし、これらはリコールや対策パーツで改善されていることが多く、現在販売されているモデルやしっかりメンテナンスされた中古車であれば過度に心配する必要はないでしょう。
意外と気になる「不人気色」とリセールバリューの関係
定番の火の玉カラー以外は不人気？中古市場での色の格差
Z900RSといえば、初代を彷彿とさせる「火の玉カラー（キャンディトーンブラウン）」が圧倒的一番人気です。中古市場でも火の玉カラーやイエローボールは高値で取引されます。一方で、シンプルなメタリックブラックやブルー系は「不人気色」と扱われることもありますが、その分新車で買いやすかったり、中古価格が抑えられていたりというメリットもあります。
結局どの色がおすすめ？個性を出すか、売却時の価格を取るか
「将来高く売りたい」なら間違いなく火の玉カラー一択です。しかし、Z900RSはどの色を選んでもデザインの完成度が高いため、自分の直感を信じるのが一番です。あえて不人気色を選び、社外外装セットで自分だけの色にカスタムするというのも、このバイクの楽しみ方の一つです。
ネットの口コミ：不人気色と言われるカラーをあえて選んだ人の本音
「黒を選んだけど、夜の街灯の下で見るシルエットが最高に渋い」「青は他のZ900RSと被らないからツーリング先で見つけやすい」といった、あえて定番を外したオーナーたちの満足度は意外にも高いです。流行に左右されず、自分のライフスタイルに合う色を選ぶのが後悔しないコツですね。
結論：Z900RSは「最高の相棒」か、それとも「期待外れ」か
街乗り・峠・高速道路でのシーン別満足度を5段階評価
- 街乗り：★★★★☆（トルクフルで楽だが、夏場の排熱と排気音に注意）
- 峠・ワインディング：★★★★★（軽快なハンドリングで最高に楽しい！）
- 高速道路：★★★☆☆（エンジン性能は余裕だが、風圧との戦い）
- 所有感：★★★★★（どこに止めても絵になる美しさ）
買って後悔しないために！納車前に必ずチェックすべき3つのポイント
- 住宅環境と排気音： 早朝の始動が可能かシミュレーションしておくこと。
- 自分の走行スタイル： 「スムーズさ」を求めているのか「刺激」を求めているのか再確認すること。
- 実車の足つき： 姿勢は楽ですが、シート幅があるため一度は跨ってみることをおすすめします。
Z900RSは、現代のバイクが失いかけていた「操る喜び」と「所有する喜び」を高い次元で両立させています。細かい欠点はあれど、それを補って余りある魅力が詰まった一台です。